2015年2月28日土曜日

イノベーションプロジェクトを失敗しないために

藤原です。

PMI(Project Management Institute)から発行されている会員向け月刊誌のコラム記事が興味深かったので、今回は、その内容について簡単にご紹介させていただきたいと思います。

コラムのタイトルは 
When new ideas fall flat
新しいアイデアが失敗に終わるとき


コラムではイノベーションプロジェクト、つまり革新的なサービスを企画・開発していく際の主な失敗理由とその回避策について述べられています。

1. ガバナンスの不足
  • イノベーションの責任は1人の担当者が負えるものでは無いが、利益がないと判明した場合に説明責任を負う役割を位置づける必要がある
  • 適切なガバナンスが欠けていると、責任が分散し、イノベーションプロジェクト成果なしに終わる
  • アイデアの創出、選別、ポートフォリオの選択・優先順位付け、実現の方法についてフレームワークで規定し、一連の主要指標を用いて、フレームワーク遵守する必要がある
  • 主要指標については、運営委員会や取締役会等で定期的にレビューしなければならない
2. 不明瞭なゴール
  • 目的意識は、チームのイノベーションを推進する主な要因
  • したがって、イノベーション・プロジェクトの背景にあるゴールをチーム・メンバーに確実に理解させる必要がある
  • チームがプロジェクトやプログラムの価値を信じていない限り、情熱を持って取り組むことはない
  • 的確なゴールを明確に伝え、論じることは、イノベーションの失敗を防ぐために不可欠な対策
3. 顧客の無視
  • イノベーションの失敗に共通する原因は、イノベーション・プロセスの中で顧客のフィードバックを無視すること
  • 重要なステークホルダーのフィードバックを無視したために、普及や売上が伸び悩んだ例は数多くある
  • ステークホルダーは、洞察とアイデアの最良の情報源となる可能性がある
  • 顧客のフィードバックは、製品の長期的な実現性に関するきわめて重要な予測
4. 完璧さの追求
  • まずまずの機能を備え今すぐにでも発売できる革新的な製品、多様なオプション機能が付くものの 1 年後にならないと発売できない製品、前者の方が有利
  • 必要以上に機能を持たせようとすると、スコープ・クリープが絶えず発生し、プロジェクトが行き詰まる恐れがある
  • 完璧を追求する場合、プロジェクト費用が膨らみ、時間が長引くと、製品を購入する意欲のある顧客を失う可能性がある

現在、サービス企画を担当している事もあり、フムフムと読んでいました。

述べられている事は、ごく当たり前の事なのかもしれませんが、イノベーションという革新的なサービスを生み出したいという一心で企画を進める場面では、自身のアイデアに執着してしまったり、何らかのバイアスがかかった状態で進めることも多く、独り善がりなものになる可能性も否めません。
かといって、あれこれ考えすぎてスピード感を失い、しかるべきタイミングを逸してしまう可能性もあります。
とりわけ、ITの業界ではスピード感は非常に重要なポイントの一つと言えます。

コラムで述べられている点を簡潔に纏めると
イノベーションプロジェクト、すなわち革新的なサービス開発は
- 組織的に
- 情熱を持って
- 顧客の声を大事に
- スピード感を持って

が重要という事でしょうか。

4つのポイントに留意して、今後も革新的でイケてるサービスの企画・開発に取り組んでいきたいと思います。

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