2012年4月29日日曜日

プロジェクトマネジメントの視点から


前回エントリの最後に触れた通り、
「複数の視点を取り込むことにより、新たな気づきに繋がれば・・・」
という想いから、今回から隔月で同僚の敏腕プロジェクトマネージャに投稿をお願いすることにしました。

-----
今回、ブログ管理者からの依頼(強制?)を受け、
同僚の一人として記事を投稿することになりました。

拙い文章となりますが、ご容赦ください。

今回のテーマですが、私自身がこれまでの業務を通じてだったり、
或いは現在参加している研究会で諸先輩方から様々な知見を伺う中で
感じたことをメモとして残したいと思います。

私は、発注者側企業におけるPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)支援という
立場で仕事をすることが比較的多いです。

そこで感じたのは、
プロジェクト活動において「ビジネス上の成果という戦略的な視点を持つこと」の
重要性です。

まず、企業活動における『プロジェクト』の目的とは何か。

米国のプロジェクトマネジメント協会、PMIProject Management Institute, Inc.)では組織運営の在り方として「ポートフォリオ」「プログラム」「プロジェクト」の3層のモデルを提示しています。

それぞれの目的を簡単に纏めると(あくまで私が読み取った認識ですが)

・ポートフォリオの目的は、
戦略の実現の為に必要なプロジェクトを選定し、その実績や効果を評価すること。
(これは、IT投資マネジメント活動にも関係するものと考えられます)
・プログラムの目的は、
戦略実現の手段となるプロジェクトを企画・管理することで、戦略実現に貢献すること。 
・プロジェクトの目的は、 
品質・予算・納期等の制約の下、求められる成果物を作り出すこと。 
つまり、プロジェクト活動においては「求められる成果物を作ること」がゴールとも言えます。

プロジェクト関係者にとって、
「厳しい制約条件の下、無事に成果物をリリースし、プロジェクト成功を果たす」
その達成感は何物にも代え難い。大変なプロジェクトなら尚更嬉しい。
そして各々が思うわけです。「目的は達成した」と。

しかし、「プロジェクト」は本来、事業戦略の実現に向けた手段としての活動です。
作り出した成果物が、ビジネス上の成果を生まなければ意味がありません。

プロジェクト活動の実績は、投資効果を測る上での基礎数値となります。
プロジェクト関係者が、ビジネス上の成果という戦略的な視点を持ち、プロジェクトの実績を管理・記録、報告することによって、ポートフォリオへとしっかりと繋げる。

それによって、プロジェクトメンバーにとって、身を削って頑張ったプロジェクトが、
経営戦略の実現へ貢献する成果をもたらしたのか、しっかりと認識することができます。

その評価こそが「プロジェクト活動の意義」を見出すことに繋がるのではないかと思います。

と長々と書きましたが、私自身、PMOの支援をする中で、
まだまだこうした意識への働きかけが十分に出来ているとは言えません。
もっと頑張らないといけないなー、と感じています。

-----
やはりPMPホルダーの視点は「なるほど」と感じさせられます。
私もPMの仕事を通して、PMIの3階層モデルは漠然と理解していましたが・・・改めてその有用性を感じさせられました。
やはり、プロジェクトマネジメントの関係性を意識していくことは、IT投資マネジメントの活動上も重要ですね。

0 コメント:

コメントを投稿