- Steven VanRoekel氏による新しいCIOの役割(行政情報システム研究所)
この記事は、今年の8月に米国政府CIOに着任したスティーブン・バンロケール氏が各省庁のCIO向けに主たる責任や権限を提示した覚書の内容を要約されたものですが、その中から一部を引用させて頂くと・・・
【覚書の概要】
CIOの役割は今までの政策立案やインフラ運用から脱却し、本当の意味でのITポートフォリオ・マネジメントにシフトするべきである。
これにより、各CIOは各府省庁のミッションや業務に有効なITソリューションを導入することが出来ると同時に、組織横断的なソリューションの導入に対する阻害要因である官僚的組織を打破することが出来るであろう。
なお、各府省庁CIOの主たる責任や権限は「ガバナンス」、「共通システム」、「プログラムマネジメント」及び「セキュリティ」の4項目から構成される。
やはりというべきか・・・米国では、「ITポートフォリオ・マネジメント」が重視されていますね。
「ガバナンス」と「セキュリティ」が明確に分けられている辺りは、米国らしい気もしますが、軸を明確に区切って管理することは重要ですよね。
この話は米国の官公庁の取り組みに限った話ではなく、国内の大手企業においても当てはまる気がします。
グローバル企業は勿論のこと、ガバナンスに課題(悩ましさ?)を抱えるグループ事業にとっては特に・・・(^^;
そして、この覚書に関連する下記の記事からは、OMBが「IT Reform Plan」を掲げてIT投資のマネジメントを見直していることが分かりました。
- CIO.govより「OMBがIT投資の報告方法を見直す」(行政情報システム研究所)
- IT Reform: OMB Overhauls IT Investment Reporting(原文:CIO.gov)
この記事をパッと見た時に、IT Reform Planという表現が目に留まりました。
少し話が逸れますが、今年の初めに日経コンピューター(1月6日号)の記事「さらば、新規開発」を見てから、そこで触れられていた「ITリフォーム」のアプローチに興味を持っていたこともあり、やはり時代はITのリフォーム(新規構築ではなく、骨格を残した上での見直し)を求めているのかなーと漠然と考えていて、
気になったので、2010年12月に制定されているIT Reform Plan原文を調べてみると・・・「Reform」の意味合いが私の認識と違ってた(T_T)
日本語で「リフォーム」と書かれると・・・住宅用語からのイメージで改築、改装といった見直し的なニュアンスをイメージします(上述の日経コンピューターでも同様のニュアンスで使われています)が、これは和製英語の使い方なんですね。
reformを普通に訳すと、改革、改正という意味でした(改良というニュアンスも無くはないけど)。
「IT Reform」も「ITリフォーム」も重要であることには変わりは無いのですが、少なくとも海外の文章からIT Reformという表現を引用するときには気をつけよう(^^;
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