2010年12月16日木曜日

「Microsoft Project Conference 2010」より。。。

少し前の話になりますが・・・12月上旬に、PPMに関連するMicrosoft社のセミナーがありました。

仕事の都合で残念ながら私自身は参加できなかったのですが、同僚が参加して詳細にフィードバックしてくれたので、今回はその中から私が参考になるな。。。と感じた、2つのセッション内容の一部をメモしておきたいと思います(^^)

◆日本におけるプロジェクト・ポートフォリオ管理導入の成功事例(ARBUTUS 神埼さん)
  • ポートフォリオ管理のプロセスは、一連のサイクル(起案→選択→計画→監視→終結)で、Project Server 2010の新機能(プロジェクトの提案、ポートフォリオ選択、プロジェクトプラニング、プロジェクトの実施とモニタリング)は、そのサイクルをカバーしている。
  • 国内の厳しい経済状況(内需拡大の限界、グローバル市場のシェア低下、企業間競争激化等)を背景に、企業には「より少ない投資額で、より大きい価値/改善/変革を確実に実現すること」が求められている。
  • PJは何もないところにそれ自体孤立して存在することは無く、業務戦略目標にPJを結びつける柔軟なフレームワークが必要である。
  • ポートフォリオ管理では、小さく産んで大きく育てる(小さなフェーズを繰返しながら案件の完了を目指す)、イテラティブ・アプローチが有効である。
  • キュラーズの導入事例では、取り組み~全社展開まで3年。Project Server 2007+Infopath+SharePoint Server 2007で初期のPPM環境を構築し、Project Server 2010へアップグレードしている。
  • Microsoftとエンタープライズ契約している企業は、BVPS
  • (Business Value 
  • Planning Service:ビジネス価値計画向上サービス)の利用がオススメ。

Project Server 2010については、以前にもこのBlogで取り上げている(#1#2)ので、機能云々の話は割愛しますが、数年前まではInfopath+SPSでフォームから作らなければならなかった機能が、2010から簡単に利用できるようになったことは、多くのユーザーにとって喜ばしいことですね。

キュラーズの導入事例は、既にMicrosoftから公開されていた情報を見ていたせいか?、あまり新鮮さを感じることはありませんが、国内では公開されている事例は少ないので、参考になりますね。

なお、セミナーで紹介されていたハロルド・カーズナー博士の言葉・・・
  • 「時間と費用の制約のみならず、我々は今やプロジェクトがもたらすであろう、もたらそうとしている、そしてもたらしたであろう「価値」を問うている」
IT投資マネジメントを考える上で、非常に示唆に富んでいる言葉と思います(^^;


IT投資ポートフォリオ評価とコンサル事例の紹介(三井情報 土屋さん)
  • IT投資ポートフォリオ評価では、新規案件だけではなく、既存案件(機能追加・改修)も含めた入り口全体を見るべき。
  • 国内企業の傾向として、個別案件のIT投資評価は結構できているところが多いが、全社のポートフォリオ評価は弱い。
  • 資産管理をただやっているだけという企業が多いが、毎年見直して活用しないと意味がない。
  • 投資データ、開発データ、資産データをしっかり集めることが重要であり、その際に管理ための台帳ではなく、資産を組み替えるための台帳として認識することが重要。
  • ベンダ数が多いベンダのロングテール化は望ましくなく、是正する(上位何社かに絞っていく)べき。
  • 個別評価の積み上げが、全社最適になるということは無い。
  • ポートフォリオ評価において、評価軸が多いと矛盾が発生する。
  • 既存の機能追加、改修は評価が甘くなる。
  • 資産評価は利活用度が重要。
  • ダメなシステムは捨てる、あるいは改善して使い倒す。
  • ITには2つの機能がある。というか突き詰めると2つしかない。(ビジネスプロセスを標準化してコストを下げる or 何かを分析して付加価値をつける)

後半のメモは、講演内容の一部を端的に捉えた「格言」のようになっていますが、実務家視点で非常に多くの知見に富んだ内容だと思います。
セミナーに参加した同僚も絶賛してましたし、私の経験上も共感できる内容が非常に多いです。

勿論、共感できると言っても・・・私がこのような格言?を語れる訳ではないですし、体系だった知識として整理できていない時点で、雲泥の差があるのですが。。。(^^;

最後に、、、今回はあくまでセミナーの一部だけを紹介させて頂きましたが、セミナーに参加し詳細なレポートを提供してくれた、同僚に感謝、感謝です(^^)




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