2010年8月7日土曜日

「甦るIT投資」(NTTビジネスコンサルティング著)を読んで

積読状態となっていた書籍の一つ「甦るIT投資」を、やっと読みました(^^;

甦るIT投資―実力を発揮する6つのキーポイント甦るIT投資―実力を発揮する6つのキーポイント
NTTデータビジネスコンサルティング

日経BP企画 2006-09
おすすめ平均

(Amazonで詳しく見る)
IT投資・・・というタイトルながら、情報システムをより有効に機能させるためのコンサルティングの進め方が主なテーマであったため、IT投資マネジメントの内容を期待していた私にとっては少し期待外れでしたが、文末に診断テンプレート等が用意されており、「ITシステムの正常化」に向けたアプローチを一貫して主張している点には共感が持てました。

残念ながら、内容的には少し古さは感じる部分があり(数年前の本だから当たり前?)、
主張されているべき論を実際に推進するためのコストを考えると、汎用的なIT投資における考え方としてはあまり現実的ではないと感じました。

但し、基幹システム刷新等の大規模プロジェクトのサブリーダー以上のヒトにとっては、多くの示唆を含む本だと思います。
#私も該当するシステム構築に関わっていた数年前なら、もっと役立てられたかも・・・(^^;

なお、
本書の筆者が主張している「情報システムを活用するための進め方」

  • 「現場力」、「経営力」、「情報力」の三位一体の進め方(業務プロセス、戦略、情報システムの均衡)

IT投資マネジメント分野で松島教授が提唱されている「IT投資の合意形成アプローチ」

  • 「合意形成の三角形」(経営者、利用者、情報システム部門の合意形成アプローチ)

上記2つが類似している点は、非常に興味深く感じました。

今回の教訓:「IT投資」というキーワードだけで書籍を購入するのは止めよう。。。

2 コメント:

Keiju Matsushima さんのコメント...

明晰な分析ですね。

Unknown さんのコメント...

恐れ入ります。。。まさか、このBlogが先生の目に止まるとは思っていなかったので、びっくりしました。

コメントを投稿